AO入試の「志望理由書」とは? 合格する書き方をわかりやすく説明

大学受験

AO入試でもっとも重要なのは何でしょうか? 

答えは「志望理由書」です。

「志望理由書」とはその名のとおり、その大学・学部を志望する理由を述べるものです。

私、西村創は、受験指導専門家として活動拠点の関東以外でも長野、博多、大分、沖縄と、全国さまざまな学校でAO入試についての出張セミナーを行っています。

そのAO入試セミナーのなかで、いちばん時間を使って話すのが「志望理由書」の書き方です。

AO入試の合格、不合格は「志望理由書」の完成度で9割決まると言っても過言ではないからです。

もちろん、AO入試は「志望理由書」だけでなく、面接や「活動報告書」や「小論文」などでも評価されます。

でも、そのなかで、「志望理由書」が圧倒的に重要なのは明確な理由があります。

それは、「志望理由書」の内容は、面接にも「活動報告書」にも、「小論文」にも影響するからです。

「志望理由書」をしっかり書くことができれば、AO入試の準備はもう9割終えたようなものです。

アドミッションポリシーに合った自分のオリジナルストーリーを伝える

それでは、そんな大事な「志望理由書」は、どう書けば合格できるのか。

「志望理由書」は、「自分がその大学・学部に進学するのにふさわしいという理由を書く」ものです。

いかに、大学・学部が示しているアドミッションポリシーに合った「自分だけのオリジナルストーリー」を伝えられるかがポイントです。

その「自分だけのオリジナルストーリー」が、志望先のアドミッションポリシーとマッチしていれば合格できます。

では、「自分だけのオリジナルストーリー」とは何か、具体的に紹介しましょう。

「自分だけのオリジナルストーリー」とは、自分ならではの「過去」「現在」「未来」を一貫したストーリーとしてつなぐことです。

  • 「過去」にどんなことに力を入れてきたのか。
  • 「現在」どんなことにどんな問題意識を持っているか。
  • 「未来」にどんな研究をして、どんな社会貢献をしたいのか。

過去を述べる

まず、「過去」から説明します。

これは、あなたが過去、どんなことに力を入れてきたのかを述べるものです。

「人に言えるような輝かしい過去なんてないよ」と思うかもしれません。

ほとんどの人がそうでしょう。

ここで勘違いしないでほしいのは、別に輝かしい過去を書く必要はないということです。

輝かしい過去よりも、あなたならではの個性的な過去を書く必要があるのです。個性的であればあるほど他の受験生とのちがいがはっきりして、あなたというキャラクターが印象的なものになります。

マンガやドラマでキャラが立っているという言い方がありますよね。

AO入試で合格するには、キャラを立たせる必要があるのです。

くりかえしますが、輝かしい過去を持ったキャラである必要はありません。

むしろ、マイナスの過去の方が現在のあなたを引き立てます。

立派な人物はたいてい、幼い頃、若い頃に大きな苦労をしているものです。

つらい境遇に耐えてきた、または逃げ続けてきたというマイナスに思える過去は、よりよい未来への原動力になるのです。

あなたならではの過去。

どんな人にも必ずあるはずです。

じっくり、思い出してください。

現在を述べる

つぎに、「現在」。

これは、いま、どんなことにどんな問題意識を持っているかということを述べます。

もちろん、それは志望大学・学部のアドミッションポリシーに合ったものである必要があります。

たとえば、志望先が工学系であれば、日本のIT化が世界水準よりも遅れていることなどを問題点として挙げることができます。

世界の国々のなかで、いまだにマクドナルドでタッチパネル注文が普及していない国は日本くらい、ということなどが問題点として挙げられますよね。

この20年で10代のノートパソコンの所有率が下がっているのも日本くらいです。

スクールカウンセラーを志望しているのであれば、いっこうに減る気配がないイジメ問題と、その問題を解決するための体制づくりが進んでいないことなどが挙げられます。

このように、いま現在、あなたが志望している分野で問題となっていることを挙げるのです。

未来を述べる

最後に、「未来」。

これはあなたが将来、どんな「研究」をして、どんな「社会貢献」をしたいのかを述べるのです。

ちなみにここで「勉強」という言葉を使わずに、「研究」としたのは意味があります。

それは、大学は基本的には「勉強」するところではなく、「研究」をするところだからです。

勉強と研究のちがいがわかりますか?

勉強は答えが決まっていてその答えに至るアプローチを学ぶものですが、研究は答えが決まっていないものを追究するものです。

さあ、あなたは将来、どんな研究をして、それをどんな仕事に生かしたいのでしょうか。

将来したい仕事のイメージがはっきりしていると、ここで書く文章内容も明確になって、試験官に伝わりやすくなります。

試験官に伝わりやすくなるということは、AO入試に合格しやすくなるということです。

また、この「未来」のパートで、「将来の夢」ではなく、「どんな社会貢献をしたいのか」という表現を使ったのも意味があります。

「夢」とは、「幸せになりたい」「お金持ちになりたい」「尊敬される人になりたい」というように、基本的に自分のためのものです。

「社会貢献」とは、自分のためではなく、人のためになることをすることです。

世の中のすべての仕事は、だれかのためになる、社会貢献です。

したがって、「夢」ではなく、どんな社会貢献をしたいのかを書くのです。

社会貢献について書くことを、もう少し具体的に言い換えると、「自分がこの仕事をしたら、どんな人のどんな役に立つのか」ということを書くことです。

ちなみに、人は自分のために何かをするときよりも、だれかのために何かをするときの方が何倍も力を発揮できるものです。

ピンと来ない人もいると思いますが、将来、大切な存在ができたときに、こういうことだったのかと、きっとわかるときが来ると思いますよ。

さて、これら「過去」「現在」「未来」を一貫した内容で書くことができれば、「それを実現するためには、●●大学●●学部に進学して、研究する必要があるのです」と説得力のある「志望理由書」ができあがります。

「志望理由書」はあなたのより良い人生プランのために書く

ここまで、合格する「志望理由書」にするために必要な「自分だけのオリジナルストーリー」の書き方について紹介してきましたが、いかがでしょうか?

ちょっと難しく思えるかもしれませんね。

それはもしかしたら、「大学・学部の示すアドミッションポリシーに合う、自分オリジナルストーリー」を考えようとしているのではないでしょうか。

その場合、発想を逆転させましょう。

「大学・学部の示すアドミッションポリシーに合う、自分オリジナルストーリー」を考えようとするのではなく、「自分オリジナルストーリーに合ったアドミッションポリシー」を掲げている大学・学部を探すのです。

ここで、ひとつクイズです。

現在、大学の学部は、どれくらいの数あると思いますか?

100学部くらい?

いやいや、それはあなたたちの保護者世代が大学生の頃、1990年代のことです。

2020年現在、じつは約500学部もあるんですよ。

500も学部があれば、きっとあなたにふさわしい学部があるはずです。

どんな学部があるのか、スマホで調べてみてください。

さて、最後にいちばん大事なことを伝えます。

それは、「志望理由書」をAO入試の合格のためにだけに書かないということです。

「志望理由書」は、あなたのより良い人生プランのために書いてください。

あなたが誰かのためになる存在となり、それを生きがいに、あなた自身が輝くことができたら、それは最高に素敵なことだと思いませんか。

ぜひ、最高に素敵な人生になるために、「志望理由書」の作成に取り組んでもらえたらと思います。

今回の記事があなたのためになれば、私も輝けそうです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました