子供を勉強好きにする方法、コツは「好奇心」と「成功感」のサイクル

親の働きかけ

これまで大勢の保護者から、「子供がなかなか勉強しない」「子供の成績が悪いのでなんとかしたい」という悩み相談を受けてきました。

結論から言うと、どんな子供でも勉強する気を引き出すのは可能です。

私、西村創は今まで早稲田アカデミー、栄光ゼミナール、明光義塾、駿台、河合塾、補習塾と6つの塾に所属して2000人を超える生徒を指導してきました。なかには、勉強が本当に大嫌いの生徒もいました(というよりむしろほとんど?)。

しかし、今から私が紹介する方法を実践したところ、みな勉強するようになり、成績を上げて入試に合格していきました。

また、今から紹介する方法を詰め込んだ書籍、『子どもを勉強好きにする20の方法』(WAVE出版)を出版した結果、重版となり、ベトナム語に翻訳もされてベトナム全土の書店にも並んでいます。

中学生向けに特化した『1分あれば中学生のやる気は引き出せる!』(PHP研究所)も重版となってロングセラーとなっています。

この記事を最後までお読みいただければ、どんな子供でも勉強するようになる具体的な方法を知ることができます。

子供の勉強のやる気は「好奇心」から

子供の勉強のやる気はどこから生まれるのでしょうか?

答えは「好奇心」。

多くのベテラン塾講師も口を揃えて同じ答えを言うはずです。

だから私は、授業でいきなり学習内容から教え始めることはしません。

それよりも、

「今日はこのクイズから!」

と言って、問題を黒板に書きます。

練習問題と言わずに「クイズ」と言い方を変えるだけで、子供は関心を持ちます。

クラスの大半の生徒はなんとか解こうとし、それ以外の生徒はあっさりあきらめます。

そこで私は、じつはこのクイズは今はまだ答えを出せないことを白状し、生徒からブーイングを受けます。

そのうえで、今から伝えることを知れば、黒板に書かれたクイズだけでなく、他の多くの似た問題も解けるようになることを伝えます。

「それ、知りたくない?」

と問いかけると、教室の生徒たちはほぼ例外なく、みなうなずきます。

生徒たちの知的好奇心をくすぐり、「なんだろう?」「知りたい!」という心理状態になったのを感じ取ってはじめて、私は学習内容の説明を始めるのです。

ある程度指導力のある講師であれば、皆似たこのようなことをしています。

講師の働きかけによって、授業開始時には受け身姿勢だった生徒たちは、自ら学び取ってやろうという積極姿勢になるわけです。

これが、「やる気」の芽生えです。

子供の勉強のやる気を引き出すなら、子供の好奇心を引き出す工夫をするところからスタートです。

では、好奇心を引き出すにはどうしたらいいのでしょう?

それは、子供に目を向け、耳を傾け、子供の行動、努力によってできたことを認めてあげることです。

子供は本来、好奇心のかたまりです。

しかし、成長するにしたがって、好奇心を失っていきます。

それはなぜか。

原因のひとつは「成功感」を満足に得られていないからです。

「成功感」とはうまくできたという実感です。

成功感を満足に得られていないと、「どうせ…」というネガテイブ思考によって、芽生えた好奇心がしぼんでしまうのです。

わが子が何かに好奇心を持ったら、「そういうことに疑問を持つの、いいことだね」と、好奇心を持ったことを認めてあげてください。

そうすることで子供の好奇心が輝き、行動につながり、その行動を親に認められて成功感を得て、ますます好奇心が高まる、そんなプラスのサイクルが生まれるのです。

認めると好奇心が発揮される

かつて、こんな教え子がいました。

中学3年生女子、成績はクラストップレベル。

ひたむきに勉強を続ければ、最難関の高校にも入れる頭脳の持ち主です。

ただ、大きな弱点がありました。やる気が持続しないで、気分によって、まったく勉強しない状態が続くというものです。

もちろん、「勉強したくない」「遊びたい」というのはほとんどの子供に共通するものです。

そこで、私は今までいろんな生徒のやる気を引き出してきたさまざま働きかけをしました。

すると、塾にいる間はなんとか前向きに勉強するものの、つぎに塾に来るときにはまたやる気も自信も失っていると、そんなくり返しがしばらく続いたのです。

そんなある日、「これがやる気が続かない原因だ」と思われる彼女の発言がありました。

「私は、生まれてから今まで親にほめられたことがない」というものです。

「それどころか、ことあるごとに有名私立高校へ通う成績優秀な兄と比べられ、『それに比べてお前は』という言い方をされる」と嘆くのです。

そういえば、彼女は、模擬試験の個人成績表が返ってくる度に、親に見せるのを嫌がっていました。

そのことについて彼女に尋ねると、「塾で先生たちに成績をほめられても、家で親によくない点を追及されて辛い」と意気消沈して訴えました。

努力が結果に結びついたとしてもそこを認めず(もしかしたら認めていてもそれを態度と言葉に出していないだけかもしれませんが)、できなかったところを追及する。

これでは、やる気も自信も生まれません。

結局、この生徒は地域三番手のレベルの学校に進学しました。

もっと両親からほめられ、前向きに勉強して自信をつけていけば、二番手どころか一番手の学校を上位で合格することもできたのにと、悔しく思ったのを数年経った今でも忘れません。

人には「承認欲求」というものがあります。

自分を認めてもらいたいという欲求です。

大人も家族や友人、職場の人などに認められるとうれしくなりますよね。

子供も認められることを望んでいるのです。

子供はまず、最も身近な存在である親に認められることで「承認欲求」が満たされます。

「承認欲求」が満たされると、小さな自信が芽生えます。

認める内容は、家事の手伝い、学校行事、クラブ活動、習い事、趣味の読書や絵など無限にあります。

子供の勉強以外のことにも関心を持って、認めるところを探して認める。

認めているということを態度と言葉で伝える。

そうすることで、やがて勉強へのやる気にもつながっていきます。

子供を認めることで、子供の好奇心が生まれやすい状態になり、自信が生まれ、やる気が出るようになるのです。

ぜひ、わが子を認めて、やる気を出すよう背中を押してあげてください。

やり始めるとやる気が出てくる

「うちの子は、認めても勉強のやる気はなかなか出してくれない」という場合もあるかと思います。

子供を認めて、自信をつけ、好奇心を引き出して勉強する気にさせる、というのは確かに時間がかかかります。

でも、これが勉強する気にさせる王道なのです。

王道なので、すぐに子供の行動に結果となって現れる、というものではありません。

すぐに効果があるものは、すぐに効果がなくなるからです。

自信がついて、積極的にいろいろなものへの好奇心を取り戻した子供は、そう簡単にやる気がしぼむことはありません。

だから、子供を認めて、自信をつけ、好奇心を引き出して勉強する気にさせるという王道をまずは紹介しました。

でも、すぐに子供が勉強し始める方法も知りたいですよね。

それは、「とにかく、まず1分でもいいから勉強を始めさせる」というものです。

勉強はまとまった時間するものだという考えがあるから、勉強するのが面倒になるのです。

たった1分であれば、勉強するのにさほど抵抗なく始められるはずです。

「たった1分で効果ある?!」

と思いますよね。

もちろん1分間勉強したところで、効果はあまり見込めないでしょう。

しかし、たった1分間だけと思って勉強をし始めた子供は、意外と5分、10分、30分と、勉強を続けるものです。

これは、人はやり始めると、やる気が出てきて、意外と続けてしまうという性質があるからです。

やる気は、やり始める前から出るものではありません。

やる気があるからやるのではなく、やり始めるとやる気が出てくるのです。

これは、クレペリンという心理学者が発見したもので、「作業興奮」と呼ばれています。

作業を始めると、脳の側坐核(そくざかく)という部分が活発となり、作業に合わせて集中モードに入るそうです。

やる気スイッチは「行動にあり」なのです。

子供がなかなか取り組み始めないときは、

「とりあえず今から1分間だけでもやってみようか」

と声をかけて、行動に移してしまうよう働きかけてみてください。

さて、ここまで子供が勉強好きになる方法のコツは「好奇心」と「成功感」のサイクルにあるということをお伝えしてきました。

よかったら、『子どもを勉強好きにする20の方法』(WAVE出版)もチェックしてみてください。

今回の記事には書ききれなかったこともいろいろ紹介しています。

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

お子さんが自ら進んで勉強するようになるよう、応援しています!

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